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海図のはじまり

江戸の寛政12年、伊能忠敬は日本地図作成のため全国測量を開始しました。21年後、幕府に提出した大日本沿岸與地全図「伊能図」は日本の海岸線が正確に測量されていたため、幕末に来航した英国海軍はこれを利用し日本沿岸の近代的な海図を作成しました。

伊能図「金華山近傍」

伊能図「金華山近傍」と伊能図 48号「陸奥」

伊能図 48号「陸奥」

日本人が初めて作った
「第一号海図」

日本人が初めて作った「第一号海図」

この図は、日本海軍水路寮が自らの手で初めて測量し、明治5年に刊行した第一号海図「陸中國釜石港之圖」です。水深の単位には尋(約1.8m)が用いられ、印刷原版は銅凹板を手彫りで作られるなど、現在の海図とは異なった趣があり、先人の苦労が偲ばれます。 釜石港は当時、東京・函館間の中間補給地点として重要な港であったこと、高炉による銑鉄の生産に成功し、官営製鉄所建設の直前であったことから、第一号海図の対象港として選ばれたものと思われます。

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