

海岸近くの流れは複雑な流れ方をします。波が原因となって、海岸近くに生ずる流れを海浜流(かいひんりゅう)といいますが、この流れには、波の進行につれて海岸に向かって流れる向岸流(こうがんりゅう)と、海岸近くで波が砕け、これによって生じた海岸に沿う流れ、並岸流(へいがんりゅう)とがあります。
並岸流には、海岸に沿って右に流れるものと左に流れるものがあって一定方向ではないため、どこかで流れ同士がぶつかって沖へ向かう流れができます。この流れを離岸流(りがんりゅう)といい、これも海浜流の一つです。
これらの流れは循環するように流れていますが、岸向きや沖向きの流れのできる場所は、海底地形や海岸線の形状等によって複雑に変化しますので、一定ではありません。
海岸近くで泳いでいたら、いつのまにか沖に流されていたという経験をお持ちの人もあると思います。この流れすなわち離岸流に巻き込まれたら、この流れに逆らって岸に戻ることは大変な体力が必要です。横に泳いで流れを離れた後に岸に向かうことが大切です。
(2004.7)
出展:「海の豆知識」―海の相談室編―:第九管区海上保安本部