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海図図式

海図図式とは、海図を作るため細部にわたって決められた、すべての規定のことです。一般的には、図法、縮尺や経緯度、水深の基準のほか、海図に記載される「記号と略語」をまとめたものを海図図式または海図式と呼びます。水深、海中の危険物、灯浮標、航路の境界、陸上の目印などについて、海図上での表現方法が細かく定められています。

図法

海図は主としてメルカトル図法(漸長図法)(Mercator’s projection)を使用しています。海の基本図の一部は、ランベルト正角円錐図法、正規多円錐図法などを使用しています。また、航法の専用図として心射図法(大圏図法)を使用しているものもあります。

縮尺

日本および近海では1/10万以下の小縮尺の海図は、主に緯度35度における経度の長さを基準としています。それより大縮尺の海図は、その図の中央の緯度(中分緯度)における経度の長さを基準としています。海図の表題の図名の下に1:200,000(Lat 35°)または1/85,000(Lat 38°)と明記してあるのは、それぞれ緯度35度に基づく1/20万の図、緯度38度に基づく1/85,000の図であることを示しています。

経緯度の基準

我が国の日本近海の海図は、世界測地系(WGS-84)に基づいて経緯度を決めています。外国地域の海図では、経緯度の基準は異なることがあります。原資料を外国の海図から採っているためです。測地系が明らかな場合は注記しています。

水深および高さの単位

海図に記載されている「水深」、陸部の山や塔の「高さ」の単位はどちらもメートルです。ところが、水深と高さは、測る基準面が異なっています。水深は最低水面から測った値、高さは一般には平均水面から測った値です。海図には、水深・高さの単位と基準面が明記されています。

水深・高さの基準面

実際の地形

実際の地形

海図上の表示

海図上の表示

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